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HOME >> Topics 一覧 >> June, 2007 >> 06 (Wed)
◇武漢、国内向けホット・冷延を値下げ
関係筋が得た情報によれば、中国の武漢鋼鉄はこのほど7月積み国内向け鋼材価格を発表、そのなかでホットコイルと冷延鋼板それにブリキなどの値下げを実施した。今後、武漢に追随するミルも現れる可能性があり、そうなると過剰生産や在庫増などを背景に同国の市況が冷え込むことが考えられる。当面は鞍山鋼鉄が7月積み価格でどのような価格を打ち出すかが注目されるところだ。鞍山なども追随、値下げとなれば市況は下げ足を速めるものとみられ、そうなるといずれは中国に展開している日系企業との鋼材商談にも影響が現れるだけに危険信号が点滅することになりかねないところだ。

武漢鋼鉄の7月積み価格はまだ詳細が判明しないものの、ホットコイルは400元(52ドル)の値下げ、但し耐候性は据え置きとしている。また、冷延は350元(45ドル)値下げしブリキは厚みによって異なるが厚物(0.34ミリ以上)は300元(39ドル)値下げ、薄物(0.34ミリ未満)は100元(13ドル)それぞれ引き下げしている。

これに対し厚板は造船用が150元(19ドル)、一般用は100元(13ドル)それぞれ値上げ、電磁鋼板は方向性を300元(39ドル)上げとし無方向性は据え置いている。線材は200元(26ドル)値上げしている。このほか溶融亜鉛メッキ鋼板は据え置きとしている。

7月積みの国内向け鋼材価格では先に宝山鋼鉄が5月下旬、7〜9月積みとして発表している。その際はまだ輸出許可制の効果や輸出税の賦課などが明確でないことから様子見の姿勢で各価格を設定、ホットおよび冷延を据え置いていた。また、好調な厚板は武漢に先立ち値上げを実行、200元(26ドル)アップとなっている。溶融亜鉛メッキは300元(39ドル)値下げしている。

中国の鋼材市況は条鋼類と厚板は建材などの需要が堅調なことから依然値上がりを続けているが、薄板類は総じて値下がり傾向を示している。5月価格ではホットは若干アップしたものの冷延、溶融それにブリキなどは値下がり傾向を強めている。

こうした市況に武漢鋼鉄は敏感に反応したものとみられる。流通在庫も輸出税が賦課された以後、増加傾向にあることが伝えられ始めている。今回の値下げに市況がどう反応するかが注目されるところだ。ただ、これまでのような釣瓶落とし的な値下がりは起こらないというのが一般的な見方である。原料が値上がりしており、中国ミルとしては大幅な値下げを打ち出せない状態にあることが大きい。溶融亜鉛メッキなどでは休止ミルがでてくることが予想され、淘汰が進めば値下がりもストップするのではないか、とみられるからだ。

現在、中国と韓国との来期積みホット商談が行われている。中国側は現行比5%アップで商談を進めているが、韓国側が強く反対を唱えている。その最中に国内向けの値下げが打ち出されたことはより韓国側に有利に展開する可能性がある。
last modified : Mon 11 Jun, 2007 [10:26]
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