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◇来期積み厚板用スラブは5ドル上げで決着
伯アルセロール・ブラジルの来期積みアジア向けスラブ商談が決着した模様である。韓国向けが妥結したものでこのスラブは厚板用のもの。新価格はFOB530ドルといわれ現行比5ドルアップとなる。ただ、C&Fベースでは運賃がトン70ドルといわれ、この結果、新スラブ価格は着ベースでみるとトン600ドルとなる。現在のブラジルからの韓国向けスラブ価格はC&F570ドルと見られているだけに来期は大幅な値上がりとなる。
スラブ価格はブラジルの欧米向け価格が指標となるが、その米国向けスラブは先にCSIと10ドル下げのFOB515ドルで決まった。これはホットコイルなど米国の薄板市況価格が6月で30ドルもの下落をみせたためにブラジル側も据え置きも無理とみて来期の薄板用スラブに関してはFOB515ドルを下限とすることを決意、値下げに応じたものとみられる。

現在、薄板市況が軟化を見せているのは米国と中国など限られたものとなっており、それ以外の地域では依然堅調である。タイなどはブラジルのCST、豪ブルースコープなどから調達するものの、国内ホット価格はトン670ドルと高い水準にあるために果たして米国向けスラブが値下がりしてもタイ向けを引き下げねばならないかは微妙なところである。

薄板用のスラブは米国薄板市況に引きずられて10ドル値下がりしたわけだが、厚板の場合、世界中がタイトな状態にある。造船用、建機用、建材向けなどいずれも好調。このため、その素材である厚板用スラブも値下げを予想する向きはなかった。しかし、大幅な値上げとなることもスラブ価格がこれ以上値上げりするならば需要家は減産に向かう可能性があるために大幅値上げとする見方も少なく、韓国向けにしても悪くても据え置き、通常ならば若干の値上げとなるとの観測が支配的であった。ブラジル側は当初、FOB555ドルと30ドルアップを提示、その後同540ドルまで譲歩していた。ブラジル側は最終的にはさらに譲歩したことになる。
いずれにせよ、同じスラブ価格が向け先で価格が異なるという現象が起こった。これから日本、中国などの韓国、台湾向けなどの来期積みスラブ輸出商談が本格化する。中国の韓国向けホット商談は値上げが通らなくなったといわれる。冷延の輸出価格が上昇しないためにホット価格が値上がりすることに対して単圧ミルが抵抗しているためだが、そうなるとスラブの値上がりも抑えられる可能性がある。果たして日本などからの台湾、韓国向け薄板用スラブが据え置かれるのかそれとも米国並みに引き下げられるのか今後の動きが注目されるところだ。
last modified : Fri 29 Jun, 2007 [10:26]
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