原料・鉄鋼貿易版 Topics < 鉄鋼貿易 > Home
HOME >> Topics 一覧 >> August, 2008 >> 05 (Tue)
◇中国ミル、輸出で成約量の拡大図る
関係筋によれば、中国ミルがこのところ輸出市場に積極的に進出、量の確保・拡大に努めている。韓国、中東向けなどでは価格を若干値引きして量をまとめているといわれている。

最近の中国ミルのオファーはホットコイルが50ドル下げのC&F1,020ドル、厚板は一定しないが概ね30〜50ドル下げ、条鋼類も30〜40ドル引き下げて同980ドル台としているという。1,000ドルの大台を割っての商談となっている。H形鋼も関係筋によれば、同1,010ドルとされ同様に30〜50ドルの引下げとなっている。いずれもアジアの輸出市況からみて僅かながら下の水準を提示することによって量を集めているようだ。

中国では宝山鋼鉄に続き武漢鋼鉄も9月積み国内価格を据え置いた。このまま10月積みまで横ばいが続くとの観測が支配的とされる。大手ミルが値上げに動かないのは政府の物価抑制策に沿うものとされる。

国内価格が引き上げられないと中国ミルも日本などと同様に鉄鉱石をはじめ各種原料が大幅に値上がりした結果、コストが大幅に上昇している。そのなかで国内向け価格が抑えられるならば採算性を維持するためには国内よりもはるかに高い水準にある輸出市場に向かうのが自然といえる。このため、このところ各ミルが輸出に積極的な姿勢をみせている背景が窺がえる。

中国の鉄鋼生産は6月鉄鋼生産をみても前年同月比11.0%増と高い水準を辿っている。国内在庫は関係筋が得た情報によれば、増加している様子は全く見られないとされる。自動車、家電生産に陰りが伝えられるが、依然として鉄鋼需要水準は高く維持されているようだ。

流通在庫が低いといわれていることから、今回の輸出攻勢は国内の余剰鋼材を輸出で処分しているというものではなさそうだ。従って、国際市場が多少下がり、中国ミルが22%の税金(輸出税5%、増値税17%)を差し引いたら採算が取れない価格水準に来た場合、輸出攻勢は止まることになる。

中国の輸出は5月から再び500万トン台(540.5万トン)となり、6月も504.5万トンと高い水準を示した。7月実績は来週にも判明するが、500万トン台を継続することが予想される。
last modified : Fri 08 Aug, 2008 [10:49]
Copyright (C) 2004 The TEX Report Ltd. All Rights Reserved.