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HOME >> Topics 一覧 >> August, 2008 >> 06 (Wed)
◇新日鉄の来期対韓ホット商談、大幅に遅れる見通し
新日本製鉄の来期(10〜12月)積み韓国向けホットコイル商談が大幅に遅れる見通しである。例年、旧盆前後に始まるのだが、今回は8月下旬、25日の週以降に開始がズレ込む可能性が強い。

交渉が遅れるのは去る7月29日に発生した八幡製鉄所の第5コークス炉近辺の火災事故が大きな要因となっているようだ。短期的には在庫、それに各製鉄所からの応援によるコークスで生産を続けて顧客への供給に影響を与えないようにしている。

しかし、第5コークス炉の再開が今のところ未定といわれている。このため、同事故の影響が次第に現れてきており、当初の1万トン前後の減産という観測が今週では10数万トン(未確認だが13万トンともいわれる)の減産になるとの見方がでている。さらに、他の高炉でも生産が不調と伝えられ、これも加えると減産幅は倍に拡大することも考えられるという。

元来、来期からは大分製鉄所の来年3月に実施する高炉改修に備えスラブの備蓄を開始する予定でその間、減産は100万トン近くになるといわれていた。これに八幡の事故が加算されることになる。

最悪の場合、減産幅は通常、新日鉄が各期に輸出している韓国向けホットの数量を飲み込む規模となる。そのために20日以降にならなければ来期のホット輸出向け数量が固まらず、韓国向けのどの程度輸出できるかも決らない。新日鉄では数量が固まり次第商談を始める姿勢を示している。

最近、中国のホットが韓国に向けられ、若干値下げ傾向のオファーがでているといわれている。しかし、インフラ整備の需要は依然として強い。また、アジアでは中国の宝山鋼鉄が9月から高炉改修に入るといわれる。計画ではすでに実施されていたはずだったが、北京オリンピック開催期間中の工事を避けるために延期していたようだ。さらにPOSCOも来年早々に光陽製鉄所の高炉改修に入るともいわれ、来期ではその準備としてのスラブ備蓄が始まる模様である。そうなると、日本、韓国それに中国の主要ミルの供給が減りホットがタイト化することも予想されるところだ。

こうした環境のなかで新日鉄はオファー価格を検討している。感触としてはこれまでのような大幅(200ドル以上)な値上げではなく値上げ傾向を維持するために100ドル内の値上げ提示となりそうだ。だが、社内的にホットの輸出数量を確保できない場合、韓国向けをスキップするかあるいは大幅な値上げ(所謂お断りオファー)を行うことも考えられる。
last modified : Mon 11 Aug, 2008 [10:44]
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