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◇宝山鋼鉄、冷延・GI下げ造船用厚板300元上げ
関係筋が得た情報によれば、中国の宝山鋼鉄は今週、各顧客に対し10月以降の鋼材価格を通知した模様である。10月単月価格なのかあるいは10〜12月期を通じたものなのかは今のところ明らかではないが、需要家の様子見を避けるには期を通じた価格を示した方が得策であることから期の価格であることも考えられるという。

新価格をみると、冷延鋼板は300元(44ドル)下げで溶融亜鉛メッキ鋼板が100元(15ドル)〜200元(29ドル)引下げを行った。ホットコイルは横ばい。また、ブリキと電磁鋼板も据え置きとしている。酸洗鋼板は300元値下げした模様。

これに対し厚板は一般用を100元値上げし造船用に関しては300元値上げを実行している。一般用は価格統制品とみられているが、需要が強いことから値上げを実施、造船用も同様にタイトなところから値上げを行ったものとみられる。

ホットコイルを横ばいとしたのは、宝山鋼鉄は来期で熱延設備の定修を行う計画といわれ、そのため外販分が大きく削減される見通しという。実質的には販売数量がほとんどないために値下げをする必要もないために市況には関係なく据え置いたのではないか、と日本ミル関係者は観測している。

冷延は200〜300元の下げとなった。自動車向けの減少などから本来ならば据え置くところを引き下げたものとみられる。冷延やメッキ鋼板は製造業が低迷し在庫増となっているために止むを得ず値下げしたものだが、現在の市況の下落からみればむしろ値下げ幅が小さいといえる。このため、宝山は一過性の値下げとしたものとみられ、来年1〜3月期には反転させる意思を含ませたものとミル筋では受け止めている。

日本ミルは宝山が今回値下げに動くことを予想していた。昨年も10〜12月期では冷延を500元値下げしている。これは来年の計画を作成するには来期価格を引き下げて低い水準から出発した方が得策という発想があるためとみられる。中国内の市況もすでに値下げを織り込んでいるものとみられ、アジア全体に対しても影響は少ないと関係筋ではみている。

ただ、中国向け鋼材商談では宝山が引き下げたことは需要家にとっては好都合なものとなって日本の値上げ要求を阻止する盾として利用することが予想される。それだけに商談が難航する要因となりそうだ。
last modified : Mon 01 Sep, 2008 [11:23]
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