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◇欧州ミル、域内の2012年上期積みブリキ商談開始へ
関係筋によれば、アルセロールミッタルなど欧州域内のブリキ各社は10月上旬にも域内向け2012年上期(1〜6月)積みブリキ商談を開始する模様である。ミル側がどの程度値上げ提示するかは明らかではないが、域内のブリキ市場価格が改善するならば欧州ミルの中東および中南米向けブリキ輸出価格が引き上げられるだけにアジアのブリキ各社にも好影響を与えそうだ。

欧州ミルの2011年積み域内向けブリキ商談は上期で若干引き上げられ下期でも55ドル〜80ドル(40ユーロ〜60ユーロ)値上げに成功したとされる。

だが、世界の高炉各社は今年では高炉原料価格が高騰し少なくとも生産コストが200〜250ドル上昇したはずだ。これから見ると欧州のブリキ各社は低く見積もっても100ドル以上を価格転嫁できず取り残しているはずである。この分を2012年上期積みで求めることが予想される。そうなると100〜150ドルの値上げになる可能性がある。域内ミルの現行ブリキ価格はトン1,300ドル見当とみられる。来年では1,450ドルとアジア地域並みの水準となりそうだ。

域内のブリキ各社は値上げ交渉に備えまずミルの休止や減産を打ち出している。アルセロールミッタルはベルギーのブリキ設備2基およびスペインの設備1基を休止、タタ欧州も英国の設備1基を止めた。ラッセルシュタインも10%の減産を公表したという。休止することによって過剰在庫の解消を図り、需給の改善を進めるのが狙いとみられる。

さらにミル各社はアジアミルをAD提訴する姿勢をみせている。減産に入ることから増加している輸入ブリキを締め出す考えのようだ。

こうした設備休止とAD提訴姿勢を示すことによって域内のブリキ価格が2012年初めから改善される可能性が出てきている。欧州ミルが値上げに成功するならば、現在、世界で最も低いとみられる米国ミルも2012年年契ブリキ商談(価格は工場出し値で1,150ドル見当とされる)で大幅な値上げを実行することになろう。
last modified : Thu 29 Sep, 2011 [10:09]
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