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◇FeCr急速に高まる来期価格の値上げ要求
=ベンチマ−ク価格は10−15セント値上げ意図
2012年4−6月期におけるチャ−ジクロ−ム(高炭素フェロクロ−ム)のベンチマ−ク価格を改訂、値上げを要求する声が大手生産者を主体に急速に高まってきた。

来日した大手生産者では来期(4−6月)のベンチマ−ク価格はポンド当たり10−15セント値上げが必要と需要家に説明している。昨年12月を契機に起きた中国市場の市況の様変わりを追い風に来期の価格交渉が具体化する3月の時点で最終的な値上げ幅が浮き出てくる見通しである。

南アフリカの増産、売り急ぎから軟調相場に推移した2011年下期のフェロクロ−ム相場の雰囲気を大胆に変えたのはやはり大口市場である中国であった。2011年11月末から12月初旬にかけて中国の大手ステンレス鋼ミルが意図した法外な値下げ要求(トン当たり7,000元と500元値下げ)は減産途上にある中国の地場生産者に拒否され、これが発端となって中国市場におけるフェロクロ−ム相場は値上がりに転じた。

2012年1月の中国市場の相場はトン当たり7,950元に上昇した。12月に比べ400−500元値上がりした。この価格は米ドルベ−ス、ポンド当たりVATアンペイドで計算にもよるが96−98セント見当となる。

クロ−ム鉱石を輸入(中国)あるは外部ソ−ス(印度)から調達してフェロクロ−ムを生産している生産者はフェロクロ−ムがポンド当たり100セントを割り込んだ時点で赤字採算となる。印度の大手ステンレス鋼ミルでフェロクロ−ムも自社生産しているジンダル社が最近、輸入フェロクロ−ム(チャ−ジクロ−ム)に手を付け始めたことでこの間の状況は理解できよう。

南アフリカの生産者は2011年下期に本来なら値上げするべきベンチマ−ク価格の改訂交渉に失敗、逆に2012年1−3月期の欧州向けベンチマ−ク価格は5セント値下げのDDPポンド当たり115セントに落ち込んだ。

しかし、南アフリカでは2012年4月から25%の電力料金の引き上げが決まっており、その他もろもろのコスト・インフレ要因が2011年は販売価格に反映されず未消化に終わっている。2011年10月から始まった突然のランド通貨の20−25%軟化が一時的にこれらコスト高を吸収しているが、資源国である南アフリカ通貨は再度反転上昇する可能性が強い。

なお、過去、4−6月期のフェロクロ−ム(チャ−ジクロ−ム)のベンチマ−ク価格は◇2010年4−6月期ポンド当たり35セント上げ◇2011年4−6月期同10セント上げ−となっている。 
( 斉藤 )
last modified : Thu 19 Jan, 2012 [11:46]
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