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◇日本船主協会、朝倉新会長が就任
=健全な海運業の発展を遂げる諸策の実現に注力
日本船主協会は19日、千代田区の海運ビルで第66回通常総会を開催し、朝倉次郎・川崎汽船社長が新会長に選出された。朝倉会長は就任の挨拶で、「日本海運は昨年度も誠に厳しい損益状況を余儀なくされ、コスト合理化をもって耐えしのいできた。引続き自助努力を継続していくことが海運業の存続には必要だ。日本人の暮らしと経済を支える基本インフラであり、貿易立国日本の足元を支え、かつ世界単一市場で日本海運が巨大外国船社と互角に戦い、健全な発展を遂げられるよう後押しする諸策の実現を進めていくことが新会長としての私の課題と考えている」などと述べた。

朝倉会長は、特に重視したい点として、(1)外航海運の国際競争力の維持・強化のための国際競争条件均衡化、(2)海賊問題への対処、(3)環境保全の推進、(4)水先制度の改革の次なるステップの検討、(5)国際海運問題への適切な対応、とりわけスエ・パナマ通航料金問題への対応、(6)船員問題(優秀な日本人船員、海技者)の確保―――を挙げた。

総会後の会見で朝倉会長は、海運の状況について「非常に厳しい。2011年から2年半、あらゆるセクターで不況が続いているのが実情だ。なかでも船腹の過剰問題はなかなか解消しない。日本船主協会はアジア船主フォーラムや国際機関との連携の中で世界的な船腹過剰問題の状況について懸念を表明し合って、少しでもヘルシーな需給環境になるよう当事者として我々が努力していくべきだ」などと語った。

また、三井造船と川重の統合白紙撤回の問題について聞かれ、「業界再編・集約の動きは不可避ではないかと思う。シナジーのある再編は積極的に進めるべきではないかと思っている。造船業界だけの問題ではない。中国では5000万トンの需要に対して能力は1億5000万トンあると聞いている。造船能力の再編・統合は造船、海運にとって長い目でみれば良い効果を与えると思う」と述べた。

バラ積み不定期船市況が少し改善した点については、「今の市況は1986年以来の厳しいもので、船舶を動かさないほうが良いという状態が今年の前半まで続いた。ここ数日市況は改善し10000ドル近くまで上昇したが、船舶を動かすだけのコストが出た程度で、(このレベルでは)新造船の建造費返済の原資や金利も払えない状況だ」としたが、中国の鉄鉱石輸入や粗鋼生産が予想より増えた現状を踏まえ、「この先、(海運市況が)上向いてくるのではないかとの期待感を持ち始めている」と述べた。
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last modified : Tue 25 Jun, 2013 [10:38]
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