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HOME >> Topics 一覧 >> August, 2014 >> 07 (Thu)
◇10月積みアジア向け高炉線材、20〜30ドル値上げへ
高炉各社によるアジア向け10月積み線材輸出商談が始まっている。本格化するのは8月後半とみられるが、一部ミルがオファーを提示し始めている。まだ、最終オファー案を固めていないミルもあるが、感触としては現行比20〜30ドルの値上げを実施する方向である。

アジアの線材需要環境は今のところ悪材料が見当たらない。中国の自動車産業は依然堅調である。タイにしても軍事政権の経済政策が浸透、当初予想したほど自動車産業など同国の製造業が悪化していない。インドネシアにしても経済成長が鈍化しているとはいえ自動車をはじめ線材需要各社の生産状況は悪くはないという。従って、量的には今期と同程度の期待が持てるとされる。

日本ミルの値上げに対して需要家各社は高炉原料の鉄鉱石価格などが下落するとして反発するものとみられる。これに対して日本ミルは電力代、人件費など諸経費が上昇していることを説明、安定供給を維持するためには値上げが必要と丁寧に説明し了解を取り付ける方針である。

来期に不安材料といえば、韓国・POSCOの浦項製鉄所第4線材設備(能力年70万トン)に余力があるといわれていることだ。現代自動車向けが好調だが、ある程度の数量を輸出に向けることが考えられるという。同社は従来は日本ミル価格の下をくぐり安値で受注を図ってきた。ただ、最近では現行経営陣がコストを重視しているために価格に関しては以前ほどの弾力性がなくなっているという。

中国の線材ミルの動向も気になるところだ。米国をはじめ、アジアでもタイなど各国から中国線材に対してAD提訴がなされ、締め出されてきている。中国の線材各社は中南米やアフリカ、中東などに販路を求めている様子。遠隔地で線材価格が崩れる可能性があるからである。
last modified : Tue 12 Aug, 2014 [11:21]
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