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◇日本ミル、GOに対するEUのAD調査を憂慮
欧州の方向性電磁鋼板ミル各社が足並みを揃えて日本やロシアを含めて複数国からの欧州域内に輸入される方向性電磁鋼板にAD提訴を行なう動きに対し、日本ミル各社は関心を強めている。

欧州域内の方向性電磁鋼板需要はおよそ年30万トンである。そのうち輸入材が15万トンを占めている。日本からが5〜6万トン、韓国1〜1.5万トン、中国0.5万トン、ロシアが5〜6万トンそして現在は少なくなったとされている米国が以前は3万トン程度だった。

域内で方向性電磁鋼板を生産しているのはテイッセンクルップ(ドイツ、フランス)、チェコのアルセロールミッタル、英国のタタコーラスそれにポーランドのサードプロダクツ程度で、合計で年15万トンを生産している。生産能力は不明である。

欧州ミルがAD提訴する動きはこれまでもあった。だが、メーカー各社の足並みが揃わず欧州鉄鋼連盟の下で団結できなかった。だが、今回は歩調が合ったことが考えられるという。

これまでのAD対象国はロシアだったとされる。欧州ミルと競合する汎用CGOが域内に輸出されてきていたためだ。今度はロシアだけではなくアジア圏の生産国まで巻き込んでの提訴とされる。

日本ミル各社の見解では欧州ミルのGOの品質は決して優れたものではないという。汎用品が中心である。従って、日本や韓国などを締め出すならば、欧州域内の重電メーカーなど大手需要家は必要とするハイグレードのGOの入手が難しいものとなる。当分はADマージンを支払って日本などからのGOの購入を続けるものとみられるが、欧州ミルが各需要家の不満をどこまでかわすことができるか興味のあるところだ。
last modified : Mon 18 Aug, 2014 [11:12]
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