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◇10〜11月積みNi系冷延、日本勢はCFR3000ドルを維持
アジア地域のニッケル系ステンレス冷延商談はまもなく10〜11月積み商談に入るが、日本ミル各社は大勢としてCFR3,000ドル(SUS304ベース)を維持、価格重視で交渉する見通しである。

日本ミル各社がCFR3,000ドルを今度も唱えるのは国内のステンレス薄板需要が依然として堅調なところから無理に輸出市場で受注する必要性がないことにある。通常、ステンレス薄板の需要は年度上期よりも下期の方が強いとされることから、当分の間は輸出向けに数量を増やすことはないものとみられる。

ただ、輸出市場価格は各国のミルが据え置きを唱えているものの、実情としては下げ基調なのかも知れない。韓国のPOSCOがCFR2,800ドルを下回ったオファーをし始めたとの情報が流れている。一部地域に限定されている可能性があるが、同社はこれまで採算を重視し安値が見られなかっただけに政策転換なのか注目されるところだ。

9月中には欧州委員会が中国と台湾のステンレス薄板AD問題で仮決定を下すことがよそうされるという。それぞれ年間20万トン程度を欧州に輸出しているために万一、欧州地域から締め出された場合、アジア地域には相当の影響が現れそうだ。欧州からのコイルセンターからの情報では、対象となるのはコイルではなくシートに限定される、との見方をしている。それだけならば、アジアへの還流も少ないことになる。なお、台湾ミルの欧州向けコイル価格はCFR2,900ドルとされる。アジア地域に比べれば高い水準とみられる。

日本ミル各社はCFR3,000ドル台を維持して商談を進めることから10〜11月積みでも輸出向け数量は限られたものとなりそうだ。円安ということもあり、輸入材が入り難い環境だけに価格を崩すミルはない模様だ。
last modified : Tue 02 Sep, 2014 [10:32]
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