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◇2017年5月15日の合金鉄輸入市況動向
=環境保護部の査察継続、中国市場一部続伸
中国国内市場では環境保護部の査察が始まったことで一部合金鉄の価格が続伸している。また、一見して値上がりしていない商品も例年なら値下がりする季節に横ばい維持など、影響は各所に現れている。現在、天津市、山西省、遼寧省、安徽省、福建省、湖南省、貴州省の7省市に対して実施されている査察は5月24日まで続くうえに、次は別の省市で査察が始まるとの予想から、中国国内市場の先行きは不透明感が強い。

2017年5月15日現在の合金鉄の輸入市況動向は以下の通り。

◇金属シリコン=例年なら安価な豊水期電力料金の適用開始によって、中国国内市場で金属シリコンなどの価格が下落する季節だが、(1)まだ豊水期電力料金の適用が始まっていない、(2)福建省では環境保護部の査察を避けるため操業を休止している生産者が多い、(3)雲南省と新疆自治区で生産者の操業度が伸び悩んでいる――などの理由で全体的に若干タイト感がある。また、11日未明に新疆自治区でM5.4の地震が発生し、金属シリコン工場も一時操業を停止、一部の流通ルートにも障害が発生したことで553グレードなど低品位物は小幅に上伸した。

その一方で中国市場では6月に豊水期電力料金(湖南省では優遇電力料金制度)が適用開始になるとの予想があって、先安の期待から買い控えるトレーダーも少なくない。

日本国内は消費が増加する6-7月に向け、需要家の手持ち在庫買い増しが発生している。このため、需要家は仕入れ値上伸に伴うオファー価格の引き上げを許容しており、553グレードの成約価格は4月末に比べ10ドル前後上伸した。

なお、米国とカナダで実施されているAD税調査について、市場関係者は5月末までに何らかの動きがあると予想している。

◇フェロシリコン=中国国内市場のフェロシリコン価格は一部で小幅な下落も散見されたが、全体的には環境保護部の査察による余波で下げ止まりつつある。今回、フェロシリコンの主力産地への査察はないが、6月以降の査察対象となる可能性や、2018年1月から導入される環境税への対策として環境対策装置の設置工事などを始めた合金鉄生産者がいるためだ。また、4月中の価格低迷で操業を休止した生産者が操業を再開していないことも一因になっている。足下では内蒙古産の珪素75%物がトン当たり5,500-5,600元と4月末に比べ0-100元下落した。輸出向けの価格は横ばいを維持している。

日本国内では4月末の下落基調を引き継いで上旬は値下りしたものの、中旬は中国での密輸出集団摘発に起因する現物不足が表面化して需要家からの価格問い合わせが増加、成約価格も小幅に反発しつつあるが、まだ大幅な上伸は見せていない。

このため、中国産正規輸出品の日本における成約価格は4月末に比べ20-30ドル安となったが、今後は1,200ドル台に上伸する可能性もある。

ロシア産フェロシリコンは依然として現物がタイトで新規オファーは7月積みにシフトした。足下での成約件数は伸び悩んでいるが、安値売りの考えはなく、オファー価格は4月末に比べ横ばいとなった。

マレーシア産のフェロシリコンは生産者が5月上旬の値下げムードに強く抵抗している。一部の生産者は7-8月出荷分の確保も難しいとしており、値下げに消極的だ。日本向けの成約価格は4月末に比べ横ばいになった。

続きは本紙「日刊 原料・鉄鋼貿易版」に掲載。
last modified : Mon 22 May, 2017 [09:59]
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