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◇伊藤忠商事、蓄電システム合弁会社設立
=家庭用ESSの潜在市場にらみエヌエフ回路設計ブロックと合意
伊藤忠商事は26日、エヌエフ回路設計ブロックと、両社の共同開発による蓄電システム(Energy Storage System:ESS)事業を、両社が出資する合弁会社による合弁事業として実施することに関し合意したと発表した。合弁会社名は「株式会社NFブロッサムテクノロジーズ」を予定している。

気候変動に伴う様々な環境リスクに対し、低炭素化社会を目指した、再生可能エネルギー導入が各国で進み、日本でも太陽光発電、風力発電の導入が積極的に進んでいる。一方、再生可能エネルギーは電力供給の安定化が課題であり、調整弁としてのESSは再生可能エネルギー普及のための解決策として期待されている。

家庭用途では太陽光のFIT(Feed-in Tariff:固定価格買取)制度が19年11月から順次終了することから、自宅の太陽光発電設備で発電された電力を自家消費するために、今後5年間で160万世帯の家庭用ESSの潜在市場が生まれると想定されている。

また、台風などの自然災害時の停電対策としてもESSは注目を浴びており、最近発生した大型台風による停電時にも、停電エリアに設置された数千台のNFブロッサムテクノロジーズ社ESSの稼働が確認されている。

伊藤忠商事とエヌエフ社は2011年に業務用ESSの分野で取引を開始し、2014年から家庭用ESSの共同開発・展開を行っている。伊藤忠商事が総販売元、エヌエフ社が製造元として、両社が共同開発・展開する伊藤忠商事独自ブランドの家庭用ESS「Smart Star」シリーズは、停電時に太陽光発電システムと連動した自立運転機能や英国モイクサ社のAIソフトウェア「グリッドシェア」との連携などの独自機能を保有する家庭用ESSとして順調に販売を伸ばしている。

今後拡大するESS市場に対し、伊藤忠商事とエヌエフ社は合弁会社として同社設立後に最大年間6万台までの生産能力を有する新工場建設、また、顧客対応や保守体制の強化を行い、対象事業に関する製品開発、生産、カスタマーサポートを同社が一貫して行う。

伊藤忠商事はグローバルな電池調達や販売店とのマーケティング、海外事業展開(特に今後伸長が予測される米国、豪州市場を想定)などでNFブロッサムテクノロジーズ社の企業価値向上に貢献し、同社は、自社の開発力並びに伊藤忠商事が独自に収集したマーケットの"ニーズ"を具現化する技術力を活かして、(1)国内ESSのさらなる商品群の拡充、(2)海外市場向けESS、(3)電力用途及び産業用途の大型ESS、などの新規商品開発を行う考えだ。

伊藤忠商事は持続的な企業価値の向上に向けて、ビジネスの次世代化を進めており、この一環で蓄電池と関連部材のビジネス展開に注力、エヌエフ社との同社設立は伊藤忠商事の蓄電池バリューチェーンのコア事業と位置付けている。
last modified : Tue 03 Dec, 2019 [11:04]
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