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◇ベトナムの20年輸入、韓国を初めて上回る見通し
ベトナムの鉄スクラップ輸入量が今年、通年で韓国を初めて上回る公算が大きくなってきた。今年1〜9月の鉄スクラップ(HSコード7204合計)輸入量は、ベトナムが前年同期比1.1%増の429.6万トンにのぼり9月までに400万トンを突破した一方、韓国は332.4万トンと前年同期比33.6%減少。9月までに両国の輸入差異はおよそ100万トン開いており、残り3ヵ月でその差は一段と広がることも想定されそうだ。

韓国の鉄スクラップ輸入量は長年、アジアではインドと1位、2位を競う輸入規模を誇ってきたが、2020年は減少傾向が鮮明で、1〜9月の輸入量332.4万トンを年率に換算すると443万トン。通年の輸入量が実際に500万トンを下回れば1994年(496.7万トン)以来26年ぶりで、現状は1992年(313.3万トン)以来の低水準にある。一方、ベトナムの1〜9月の輸入量429.6万トンを年率換算すると573万トンで、2018年の564.8万トンを上回り、今年は2年ぶりに過去最多を更新するペースを維持している。

世界鉄鋼協会によると、今年1〜8月の粗鋼生産は韓国が前年同期比8.6%減の4381.8万トンに減少したのに対し、ベトナムは同11.5%増の1539.7万トンに増え、コロナ禍の逆風下にも関わらず二桁の伸びを見せている。

こうした粗鋼生産の伸びと並行して右肩上がりで推移しているベトナムの鉄スクラップ輸入量が、韓国の輸入量を上回る月は着実に増えている。2015年8月には29.5万トンと約30万トンの大幅な差で韓国の方が多かったが、両国の輸入量の差異は徐々に縮まり、2017年8月には韓国の45.0万トンに対してベトナムがこれを上回る48.3万トンを記録し、両国の輸入量が初めて逆転。2017年にベトナムの輸入量が韓国を上回ったのはその一度だけだったが、2018年にはこれが4回に増え、10月から12月にかけて3ヵ月連続でベトナムが上回ると、2019年も前年と同じく4回、ベトナムの輸入量が韓国を上回った。

さらに2020年は9月までで実に7回、ベトナムの方が多く、韓国が多かったのはわずか2回にとどまっている。5月以降は5ヵ月連続でベトナムの方が上回っており、特に8月の輸入量は韓国が28.4万トンと低調だったのに対し、ベトナムは68.3万トンにのぼり、その差は39.9万トンとおよそ40万トンに達した。

韓国の暦年の輸入量は、2015年が574.6万トン、2016年が584.2万トン、2017年が617.5万トン、2018年が639.3万トン、2019年が649.5万と、自給率の進展が指摘されながらも4年連続で増加してきた。ただ、今年は5年ぶりの減少が見込まれ、1990年代前半の水準へと大きく後退する見通しが強まっている。

一方、2015年に318.6万トンだったベトナムの輸入量は2016年が389.4万トン、2017年が472.7万トン、2018年が565.2万トンと文字通り急拡大。2019年は558.3万トンと増勢にいったんブレーキがかかったが、今年は2年ぶりに過去最多を更新する公算が大きくなっている。
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last modified : Fri 13 Nov, 2020 [10:55]
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