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◇来年上期積み電磁鋼板商談、顧客は量の確保に重点
=現行契約比900-1,000ドル相当の値上げ提示
来年上期(1〜6月)積みの欧米大手向けの方向性電磁鋼板(GO)商談が本格化している。日本ミル各社は地域によって異なるが概ね現行契約比900ドルから1,000ドル相当の値上げを提示した模様。今年下期もほぼ同様の価格を提示、7〜9月期で400〜500ドルの値上げを達成、10〜12月期でも同様の成果を得ている。今回も運賃が急上昇しており、この分を加算すると4ケタ値上げ提示は避けられなかった。

今回、顧客の要求はまず必要とする数量を日本ミルが確実に供給してくるかに重点を置いた交渉だ。日本ミルは電磁鋼板への投資を決めているが、数量が増加するのはまだ先の事。中国の宝山、太原、首都の各メーカーが能力増の工事を進め合計で年30万トンほど増えることになるが、来年上期では間に合わない。現時点でハイグレードの能力増はない。

しかし、脱炭素の潮流で変圧器の効率化は一段と強まり、従って、ハイグレード品のGOに対する供給要請は前回にもまして増えている。ミル側でも日本に限らず、どの程度要請に応えられるかに不安を抱いている。

価格については宝山鋼鉄の輸出向け価格が明らかになっていないことから価格交渉はさほど進んでいない。しかし、ハイグレード品でFOB4,000ドルを超えての成約が多くなるのは確実で、交渉なしでもすでに3,500ドル以上の感触だ。欧米以外の地域では中東などから相当高いビッドが入ってきている。ロシアミルがミドルグレードのCGOの輸出向けを増やしている様子だが、日本品とは競合することがない。

GOのほか無方向性電磁鋼板(NO)のローグレード品はホットコイルの下落に引き摺られているが、自動車向けなどのハイグレード品は別世界。北米向けでFOB2,000ドルに到達するかも知れないほどの勢いである。
last modified : Fri 10 Dec, 2021 [12:11]
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