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◇アジア地域のホット商談、韓国向け急激に悪化
アジア地域のホットコイル市場は依然として中国のトレーダーが先物を指標とした安値販売攻勢が継続しているが、ここにきて同国ミルのオファーも出始めている。また、韓国内のホット需要が急激に悪化しPOSCOのホットが外に販路を求め始めており、販売環境は一段と悪化しそうである。

中国のホット先物(1月積み)は先週末でドル換算710ドルにまで下落している。政府の物価統制策に嫌気した売りがまだ先行した状態が続いている。コークスが400ドル台のなかで何時まで続くか疑問だが、冬場に向かって家電製品需要が伸び始めているとされることから同国のホット下落が長く続くとは考えられないところ。

ただ、これまで中国のミルオファーは見受けられなかったが、ここにきて本渓鋼鉄がベトナム向けなどにCFR820〜830ドルでオファー。このほか、唐山鋼鉄、宝山鋼鉄などが同850ドルを提示している。同国では輸出が規制されているが、春節前の生産で一定量を輸出に向けている可能性がある。商談では価格を下げて量を確保するような行動は見られないとされる。ベトナムなどの顧客はトレーダーがCFR770〜780ドルであり、ミルオファーとは大きな差があるために完全に様子見に入っている。

日本ミルが懸念しているのはここにきて韓国のホット需要が急激に悪化していることだ。尿素水不足でディーゼルを動かすことができず、さらに自動車減産などでホット需要が急減、在庫が積みあがったものとみられる。POSCOが12月積みで流通を除き5万ウォン(42ドル強)値下げするとの噂があるという。POSCOがCFR850ドルでベトナム向けなどに12月積みとしてオファーしてきている。これまでアジアの1級ミルはCFR900ドルを保ってきたが、危ういものになりそうだ。

アジア地域のホット価格が下降しているために欧州や中東などが買い控え始めた。インドやロシアが国内の需要回復で輸出市場から退き始めたところでの買い控えの動きだけに痛いところだ。

韓国では来年2月にPOSCOの光陽製鉄所第2高炉の改修が始まる。日本でも高炉の定修が行われる。減産体制に入るが、そこで自動車向けなどが回復するとホットの不安材料は一掃されることもあり得る。
last modified : Fri 17 Dec, 2021 [13:04]
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