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HOME >> Topics 一覧 >> February, 2022 >> 28 (Mon)
◇アジア地域のスラブ商談、顧客は3月上旬まで様子見か
ロシアがウクライナに侵攻したことでアジア地域ではロシア産のスラブ商談が止まった模様。ロシアからスラブが手に入らないとみて、顧客の中には日本ミルに対し供給打診している。日本の場合、高炉の巻き替えを行っているミルもあり、これから準備に入る用意を進めているところで、いずれもスラブの供給余力がないため無視している。

ロシア産のスラブ価格は2月上旬の段階で台湾向けとされるケースでCFR730ドル台を提示していた模様。アジアでの相場価格に相当するものとされる。この価格が今後、ロシアからの供給が当分途絶えることで上がるのかあるいは下がるのかが問題だ。経済制裁対策の一環でアジアでは中国を除きロシア産スラブを手当てすることが非難されかねないだけに単圧各社はロシア産スラブを敬遠するものとみられる。同国産スラブを購入するのはイランや中国などの限られた国になる可能性が強い。アジアでは中国だけが買い手で、それだけに買い叩くのは必至。ロシア側がどの程度まで値下げできるかが注目されるところだ。

アジア地域では単圧各社はマレーシアやインドネシアにスラブを求めるものとみられ、一時的にはスラブは、ブラジル材がない中でタイトになることも考えられる。しかし、中国がロシア産を買い叩き700ドル前半あるいは600ドル台での購入となれば、アジア産スラブへの影響がでてくる。

また、中国にしても春需が本格的に出てくるならば、国内で鉄鋼生産が抑えられているだけに同国の単圧各社は値下げせずにロシア産スラブを購入する可能性もある。そうなると、アジア地域でのスラブ価格の下降現象は起こらないことも考えられる。

いずれにせよ、日本の高炉筋では顧客はロシアのウクライナ侵攻の成り行きを見守る必要があり、黒海沿岸がロシアの規制下に入ることもあり得ることも考えねばならず、そうなるとウクライナ産の厚板なども出てこない事態になることから当分の間は商談にならず様子見せざるを得ないものと高炉関係筋では観測している。
last modified : Thu 17 Mar, 2022 [12:42]
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